TeX 独自ヘッダフッタ(fancyhdr)を使う際の注意点(余白やmaketitle等)

TeXで自分で好きなヘッダやフッタを設定する際、fancyhdrパッケージを利用することも多いと思われます。
その時の注意点を少しだけメモ。

maketitleがある最初のページや章の始めのページでfancyhdrが適用されない理由と対処法や、
余白設定してるのに変な所にヘッダが現れる場合に。


fancyhdrパッケージで設定したヘッダやフッタを適応する際には以下のどちらかのコマンドが必要になります。

\pagestyle{fancy} %全てのページに適応させたい場合
\thispagestyle{fancy} %特定のページのみに適応させる場合

こいつらを使うタイミングが意外と重要です。

\maketitle直後に使う

\maketitleコマンドには\thispagestyleコマンドが埋めこまれています。そのため、タイトルが存在するページはfancyスタイルは適応されません。複数ページに渡るものに関しては問題は無いのかも知れませんが、論文の要旨等、最初のページにも適応される必要がある場合、\maketitleの後にfancyスタイルを適応させましょう。

余白設定の後に使う

こちらは、余白を設定する前にfancyスタイルを適応させると、設定以前の余白のままヘッダやフッタが出力されることが有ります。
余白をデフォルトより小さくしていて、\rheadコマンドで設定したヘッダがやたら右側に空白ができるなぁと思ったら余白設定の後にスタイルを適応させましょう。

逆に、ヘッダの位置を調整したい場合、余白設定を複数回行うことで実現するかも知れませんね。試したことは有りませんが。

\chapter直後に使うか\chapterをマクロで変える

\chapterコマンドの定義にも\thispagestyle{plain}が入っています。
\chapterコマンドの後に\thispagestyleを書けば解決します。
いちいち書くのめんどくさいって方はマクロ組みましょう。